お客様から特定の無線クライアントだけ、「通信が遅い」や「通信が切れる」という問い合わせはよくあります。
その要因は様々ですが、予め可能性を知っておくことで早期解決が見込ます。
過去に遭遇した内容と対応内容をまとめます。(無線環境により、要因が大きく異なるので参考です)
無線ドライバ(クライアント)Version UP
クライアント端末の無線チップのバージョンで解消したケースは多々あります。
お客様の利用状況にもよりますが、以下のケースです。
- クライアント端末が古い(たまに理由する)ケースが多い。
- 特殊なクライアント端末、アンドロイドのモバイル端末のケースが多い。
対象
- 無線チップのバージョンに該当しているクライアント端末
解決方法
- 現状クライアント端末の無線チップのバージョン確認
- メーカーのホームページから最新バージョン確認、最新でない場合更新
クライアントがローミングを繰り返す
環境
わかり易く書くと、こんな感じでクライアント端末が、AP1とAP2の中間にいて時にはAP1に接続し、時にはAP2に接続してしまう状況です。
本環境では、理由により無線コントローラで電波強度制御をしなかったため手動でAPの電波強度を設定していたため、問題が発生しました。コントローラで制御していれば問題なる可能性は低いかもしれません。
解決方法
・APを間引いて対応
AP周りに障害物を置かれてしまった
オフィスレイアウト変更後のケースで、AP付近に大きなキャビネットが置かれてしまいました。キャビネットのせいで、電波が遮断、弱くなってしまったと思われます。
対象
- 対象APに接続しているクライアント端末
確認
SNRを計測することで確認ができます。SNRの導き方は以下になります。
SNR[dB]= RSSI[dBm] – Noise[dBm]
(RSSIは単純に信号強度で、SNRは信号強度から雑音となる値を引いたものになります)
RSSI(Received Signal Strength Indicator)
SNR(Signal-to-Noise Ratio)
一般的にSNR推奨値は以下の通りです。
- データネットワークではSNR値が20dB以上
- 音声アプリケーションを使用するネットワークでは25dB以上
解決方法
- 本ケースでは、APを移設して対応しました。
2.4GHz帯を妨害する電子機器
2.4GHzの電波を干渉することは多々あります。
対象
- 2.4GHz利用のクライアント端末
干渉源
- 最近では、(恐らく)モバイルWiFi、携帯電話デザリング
解決方法
- 悪意のあるAP、管理外AP一覧で探す方法になるかと思うが、どこにあるか特定ができない。
(最近の無線コントローラでは、3点法では容易に特定できるのだろうか?)
おまけ
- オフィスレイアウト時、APのLANケーブルを抜かれたまま放置される事が2回ありました。PoE給電しているのでAPの電源も落ちる事になります。工事屋さん何やってくれてるのーって感じです。
- あるメーカーのAP&無線コントローラ環境では、リソースを開放しないバグによりお客様申告があったタイミングでAPリブートを実施。メーカー曰く、この方法しかないので仕方なし。