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OSPFシードメトリック(default-metric)変更が必要なケース

以前、現場でOSPFシードメトリック(default-metric)変更が必要なケースがにあったので紹介します。

External E2の場合、他のルータのCostを調整してもどうにもならなく、デフォルトメトリックを変えるしかな

いと思うのでご参考までに。

NW構成

WANがIP-VPN広域イーサネットで冗長されていて、それぞれ別のダイナミックルーティング動かくす必要のある

構成です。例では本番環境とほぼ同じ構成にしていますが、所々省略している部分もあります。

実際はR1/R4はHSRP構成なので1台でなく2台だったり。あくまで、1例なので構成や設計によりdefault-metric変更

でない回避方法もあるかと思います。

OSPF_default-metric

【説明】

拠点間の網はIP-VPNと広域イーサネットになります。IP-VPN側はeBGP広域イーサネット側はOSPFを利用。
【青●部分】R1では拠点1のConnectルートをOSPFで再配布します。R4でも同様です。
【赤●部分】R2ではBGPOSPF相互に再配布します。R5でも同様です。

config抜粋

R1設定内容(一部)
——————————
router ospf 1
redistribute connected subnets
network 【R1-R2間のセグメント】 area 0
network 【R1-R3間のセグメント】 area 0
——————————

R2設定内容
——————————
router ospf 1
redistribute bgp 【R2 AS番号】 subnets
network 【R1-R2間のセグメント】 area 0
!
router bgp 【R2 AS番号】
network 1.1.1.0 mask 255.255.255.0
redistribute ospf 1
neighbor 【R5 アドレス】 remote-as 【R5 AS番号】

IP-VPN側の経路を通る理由

上記のコンフィグのように、再配布すると以下ピンク色の経路になります。
広域イーサ側を通したい場合は困ります。では、なぜこのような経路になってしまうのか・・・。

OSPFdefault-metric2

まず、R1/R2のルーティングテーブルを見ます。
★R1で拠点2のセグメントのルーティングテーブルを見ると、O E2 2.2.2.0 [110/1]  via R2

R1はR2とR3両方から、拠点2セグメント(2.2.2.0/24)をもらっています。

・R2はR1に対して、拠点2セグメントをCost 1 で広報します。
※これは、BGPルートをOSPFに再配布する場合、シードメトリックが1になるためです。

・一方、R3はR1に対して、拠点2セグメントをCost 20 で広報します。

※これは、R4がStatic routeを再配布時する場合、シードメトリックが20になるためです。結果、R1はR3からの経路よりR2の経路を優先し、BGP(IP-VPN)側の経路を取ることになります。

広域イーサ側の経路を通すようにしよう!

広域イーサ側を主経路にしたい場合、R3からのCost  R2からのCostとなれば良いので

R2のdefault-metricを1⇒ 100変更します。すると、ルーティングテーブル上以下になります。

【R2のdefault-metric 100の場合】
★R1で拠点2のセグメントのルーティングテーブルを見ると、O E2 2.2.2.0 [110/20]  via R3

これで、拠点2(2.2.2.0/24)宛の通信はNextHopはR3になり、広域イーサを通るようになります。

デフォルトメトリック変更コマンド

router ospf 1
default-metric 100

まとめ

OSPFシードメトリックにより経路(Cost)が決まってしまう場合は、他ルータのコストを変更しても意味が無いため、default-metricで調整を行う。

BGPからOSPFへのシードメトリック=1
StaticからOSPFへのシードメトリック=20
RIPv2からOSPFへのシードメトリック=20
EIGRPからOSPFへのシードメトリック=20

OSPFALL
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