DFS(Dynamic Frequency Selection)
無線APは、5GHz帯を「気象レーダー波」「航空レーダー波」「船舶レーダー波」と共有して利用している。それらのレーダー波は公共の重要性から法律的に優先されている。そのため、無線APの5GHzを一時的に止めてそれらレーダー波を守る。DFSは文字通り、「動的に周波数を選択」しそれらレーダー波と干渉した場合、CHの変更することを言う。
DFS 干渉元
・W52(5.2GHZ帯)・・・無し
・W53(5.3GHZ帯)・・・気象レーダー波
・W56(5.6GHZ帯)・・・航空・船舶レーダー波
DFS 回避方法
1.1週間~2週間ほど、AP設置場所でどのような気象/航空/船舶レーダーが
飛んでくるか調査し、飛んできたCHを自動CH選択リストから外す。
※気象/航空/船舶レーダーが密集、ランダムにレーダー波を受けるとはある
2.W53/W56の利用を諦めて、W52のみで運用する。
■注意
・APがDFSレーダーと誤検知する場合はある。
・W53/W56レーダー波を偽った、偽レーダーは存在する。
3.DFS回避機能
各社、DFSによる1分間の停止回避のために機能が追加されてつつある。
・Buffalo社AP(DFS障害回避機能)
・ヤマハ社AP(Fast DFS機能)
・アライドテレシス社(Zero Wait DFS)
・Cisco社(Zero Wait DFS)Road map
4.Wi-Fi6E 6GHz帯の無線LAN
2022年9月2日(即日施行)総務省が6GHz帯の無線LAN利用を公布したようなので
今後は5GHz帯の利用止め、6GHz帯の利用が主流になりそう。
※端末機器も6GHz帯が利用できる仕様でないと、6GHz帯が利用
DFSが発生する場所と頻度
■DFS検知の場所と頻度(地形、障害物、階数の高低差により異なる)
場所・・・おおよそ日本全国どこでも
頻度・・・1日数回程度
DFSのロジック
■DFSのロジック
前提としてユーザ1はCH60(W53)を利用していた場合
※APを無線コントローラで制御している場合は、頭脳である無線コントローラが制御する。
1.無線APが(CH60)送信し運用している。
2.無線APが気象レーダー波(CH60)を外部から受信
3.無線APは(CH60)の電波送信を停止
4.無線APは提供していた(CH60)を(CH56)に変更 ※その後、CH60は30分間利用停止
5.無線APは(CH56)が気象レーダー波として受信していないか1分間チェック
※この1分間ユーザ1の無線通信は不通になる
6.無線APはCH56を1分後に開放してユーザ1の通信は再開する。