【概要】
現在のキャンパスネットワーク、DCネットワークの構成上、ほとんどのNWでEtherChannelは利用されていると思います。帯域の拡張用として、ロードバランシングとして、レガシーな技術でありながら優位性があります。
EtherChannelはL2、L3がありますが、利用頻度が多いと思われるL2からメモ書きしようと思います。
EtherChannel概要メモ
EtherChannelとは
- 複数の物理ポートを単一の論理ポートとしてみなす技術
EtherChannel
- イーサネット ポート(物理ポート)を8つまで束ねることが可能で、EtherChannelにより最大帯域は、Gigabitetherで最大8Gbps、10Gigabitetherの最大80Gbps
- レイヤ 2 ポートとレイヤ 3 ポートでEtherChannel設定が可能
- EtherChannelのモードとして、Mode on / LACP(802.3ad) / PAgP(Cisco独自)が選択可能
EtherChannelの制約事項
EtherChannelの全てのポートは同じ VLAN に割り当てるか、またはトランクポートとしての設定が必要
EtherChannelのメリット
- 単一のポートに比べて、より大きな帯域幅とアベイラビリティを提供可能
- ロードバランシングが可能
- 物理的にループ構成になるが、Spanning-treeを考慮する必要がない
EtherChannelのデメリット
- チャネルの両端でチャネリングポートに一貫性がない場合に、フォワーディング ループが発生する危険性がある。
- 同じチャネル グループのMode on 設定されたポートは、Speedやduplexのようなポート特性に互換性を持たせる必要があり、Mode onで設定されていたとしても、互換性のないポートは suspended ステートになる。
EtherChannelによる負荷分散(ロードバランシング)
SW1(config)#port-channel load-balance ? dst-ip Dst IP Addr dst-mac Dst Mac Addr src-dst-ip Src XOR Dst IP Addr src-dst-mac Src XOR Dst Mac Addr src-ip Src IP Addr src-mac Src Mac Addr
ロードバランシングの方式
1~6の方式でロードバランシングすることができ、設定することができる
- 宛先MACアドレス
- 送信元MACアドレス
- 送信元/宛先MACアドレス
- 宛先IPアドレス
- 送信元IPアドレス
- 送信元/宛先IPアドレス
ロードバランシング方式(1~6)で選択するが、間違えるとうまくロードバランシングしないケースがある。
例えば、「1.宛先MACアドレス」を選択した場合
- PC1/PC2/PC3 ->SV1 向けの通信に対してはロードバランシングしない
- PC1/PC2/PC3 ->SV2 向けの通信に対してはロードバランシングしない
(宛先MACがPCのデフォルトゲートウェイである、RのMACアドレスになるため)等々場合により、ロードバランシングしないケースがあるので考慮する必要がある
ロードバランシングの割合
引用元
CatalystスイッチでのEtherChannelのロードバランスと冗長性について
このドキュメントでは、EtherChannelを使用してCisco Catalystスイッチのロードバランシングと冗長性を実現する方法について説明します。
EtherChannel の物理と論理
構成例としてL2SW#1とL2SW#2、それぞれGi0/1とGi0/2を接続した例
おまけ
レガシーのEtherchannelでMulti-chassisにEtherChannelは不可で、
Multi-chassis EtherChannelを実現するには、VSS・VPC・Stackの構成にする必要がある。
VSS・VPCに関しては、機器が限定されると共にコストが上がる。