Cisco Catalyst 9200(IOS-XE) 導入時のPoE関連コマンドまとめです。
PoE/PoE+は単純に電源を供給するだけなく、ケースバイケースで仕様を決められます。
電源供給量の制限、電源供給量の無効化から電源供給ポートの優先化やIOSの起動を待たずにPoEへの
電源供給など環境や要件に応じてカスタマイズできます。
PoEの簡単なおさらい
PSE(Power Sourcing Equipment)←今回はここの説明です
⇒電力供給装置の意味:スイッチ、パワーインジェクタもここに入ります。
PD(Powered Device) 給電装置
⇒電力をもらう装置:無線AP、ネットワークカメラ、IP電話等があります。
PSE(Power Sourcing Equipment)←今回はここの説明です
⇒給電装置の意味:スイッチ、パワーインジェクタもここに入ります。
IEEE802.3af | IEEE802.3at | |
規定 | PoE | PoE+ |
電力(給電機器) | 15.4W | 30.0W |
電力(受電機器) | 12.95W | 25.5W |
対応LANケーブル | Cat3以上 | Cat5e以上 |
電源供給量の無効化(デフォルト:on)
特定ポートのPoE給電を止める。
電源供給量の制限(デフォルト:auto 30W)
最大電源供給量を15.4Wに設定する。
15.4Wの場合、設定値:15400
30.0Wの場合、設定値:30000
デフォルトのauto 30Wに戻す。
電源供給ポートの優先化 (default : Low)
ポートごとに電源供給の優先度を上げる。
電源モジュールの障害により供給電力が低下した場合、供給優先度の低いポートはPoEデバイスが
シャットダウンされる。
高速 PoE の設定(デフォルト:無効)
デフォルトではPoEスイッチ電源投入後、IOS起動完了までデバイスへの電源供給は行わないが、PoEスイッチの電源ONから50 〜 60 秒以内にPoE給電が始める(電源供給スタートを早める)
機器リブート中でも継続してPoE給電する設定(デフォルト:無効)
デフォルトでは、機器のリブート時はPoE給電も同時に止まるが、本コマンドによりリブート時でも継続してPoE給電をし続ける。
電力ポリシングの設定(デフォルト:off)
条件:しきい値の5%より多い消費電力を1秒以上続いた場合に発動
上記、条件時以下の動作をさせる。
- PoE ポートをシャットダウン
- ポートへの電力供給をオフ
- PoEポートをerrdisableステートに移行
リアルタイムの電力消費がポートの最大電力割り当てを超過した場合ポートへのPoE給電を止める。
ポートに電力を供給しながら syslog メッセージを生成する。
PoE給電を受電機器に強制的に給電する設定(デフォルト:auto 30W)
30.0W PoE給電に固定にする。